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【強制送還と人権救済】

 強制送還という言葉は厳密には法令用語ではなく、強制的に送還される、入国拒否になり、国外退去されるような場面を指して用いられます。そうした広義の強制送還の場面は、(1)空港等へ来たときに、入国拒否され、「強制送還」されるような場面(これは査証の有無に関わりません。)、(2)オーバーステイや不法入国者が摘発され、「強制送還」されるような場面、等が考えられます。このうち、(1)は、「退去命令」という専門用語で把握され、(2)は「退去強制」という専門用語で把握されます。
 ちなみに、類似の概念として、「出国命令」という概念があります。「退去命令」、「退去強制」、「出国命令」の異同を瞬時に回答できるかどうかは、その行政書士の能力の目安になるでしょう。

Q:外国人パブのタレントで知り合った外国人と真剣に結婚を考えております。ところが、彼女はプロモーター側の意向で在留期限間際まで就労し、その後は帰国するよう、要求されています。放置していてよいのでしょうか。最近、彼女の周辺のお店で入管の手入れが入っていて、強制送還されているようなので心配です。
A:次の危険があります。それは「心配」のレベルではなく、「現実」のレベルです。当事務所では、以下に限らず、経験上、何らかのトラブルが生じる確率を50%以上と見ています。これは行動を起こすに十分です。
(1)興行の在留資格で就労中に入国管理局の摘発に遭い、強制送還されるパターン(強制送還は明日のことかもしれません。)。
(2)いったん帰ったはよいものの、次に日本へ来るための申請(短期滞在等)をしたとき、興行の申請での違法性等が露見し、入国拒否され、あるいは査証を得ても、空港で強制送還され、半永久的に、日本へ来れなくなるパターン。
→(1)(2)いずれの場合でも、婚約者としての絆を破壊するに十分なほど、長期間、日本へ戻っては来れません。
 したがって、もし、そのような結婚の約束をするようになった場合、真剣に考えているのであれば、直ちに、法律専門家に人権救済を打診したほうがよいでしょう。強制送還されるかどうか、夫婦の人生を分ける問題であり、一刻を争います。なお、当事務所は、パスポート所持の有無等のあらゆる問題を人道的に処理してきた豊富な実績があり、大学の法学部教授まで、個人としてお忍びで当事務所までお越しになっております。事実上、この特殊な法分野で日本で最高レベルの事務所と評価されています。

Q:彼女はビザはあると言っています。なぜ興行の在留資格で就労しているだけなのに、強制送還されるのでしょうか。
A:興行の在留資格は、歌手や職業舞踏家等のためのものであり、興行の在留資格ではホステスのような行為、すなわち接客行為(談笑行為等)はできません。そして、パチンコ屋と違って、入国管理局の外国人に対する取り締まりは、本気で摘発し、強制送還します。摘発のニュースをよく見て、今すぐ、事実を認識して下さい。外国人パブ等は摘発されるまでに収益をあげているか、又は、法律知識に疎いオーナー経営者が、摘発されると知らずに漫然と使っているか、そのいずれかに過ぎません。最近は、入国警備官が増員され、従来、放置されていたものも摘発するようになっています。

Q:日本の空港に、来たとき等の心構えを教えてください。
A:不法就労や虚偽の申請の容疑を受けないようにしてください。日本もアメリカの移民局(市民権・入国管理局)と同様、違法な入国には過敏に反応します。不用意な発言が入国拒否や強制退去(強制送還)に結びつきます。
 もし、何らかの挙動や内部資料により、入国しようとする申請人が、容疑を受けた場合、別室にて厳しい尋問を受けされます。所持品検査や身体検査もなされ得ます。そして国外退去になる場合は特殊な施設に収容され、密室にて処遇されます。この密室の内部で何が行われているかは、最近の刑務所の監獄での暴行陵虐事件のニュースで知られているとおりです。あれは氷山の一角に過ぎず、少しも珍しいことではありません。まして外国人相手では想像を絶します。
 なお、たとえ無実の罪(無辜)であってもこのような処分を受けた場合は以後の全ての申請で不利になります。また、呼び寄せた日本人側も犯罪の共謀共同正犯や実行共同正犯・教唆犯・幇助犯の嫌疑をかけられることがあります。したがって、何としてでも容疑を晴らさねばなりません。
 ちなみに最近起きた事件ですが、隔離室で金属手錠をかけられ収容中の外国人に暴行を加え、死亡させたとして傷害致死罪の被疑事実で書類送検された東京入国管理局職員8人を、東京地検は当初、不起訴としました。これに対し、東京第1検察審査会は、「不起訴は不当」と議決しています。あなたのパートナーがこのような被害にあわないという保障はありません。

Q:どのようなことをすると、日本にいられなくなりますか?
A:たとえば、在留資格で認容された活動以外の活動を行えば違法行為に従事したものとして、日本にはいられなくなる場合があります。換言すれば、外国人は何をするにも法律の制限があることを想定しなければなりません。日本人が知らないような制限が数多くあります。知らない間に配偶者が違法行為に手を染め、退去強制(強制送還)される例があります。手遅れになってからでは打つ手はありません。
 このような場合も、入国拒否の場合と同様に、「そのような法令があるとは知らなかった。」という抗弁は通用致しません。刑法38条3項本文に「法律を知らなかったとしても、そのことによって罪を犯す意思がなかったとすることはできない。」と明文で規定されていることに留意が必要です。これは法律の世界では、「法の不知は害する。」という法諺になっています。

Q:オーバーステイその他、入管法に違反した場合、日本にいられますか?
A:ビザ以前に、オーバーステイ等の場合、道を歩いていて、職務質問されれば逮捕されて通例、数日で強制送還されることに留意して下さい。また、「資格外活動」等の場合も同様です。信じないのでしたら、どうぞ「警察庁」に質問してください。結婚などしている時間すら与えられません。事案によっては、裁判にかけられ、前科が付きます。これは本当です。また、仮に運よく、強制送還前にかろうじて婚姻できたとしても、摘発時に、「ある状態」になっていなければ、人権救済の余地がないということも、一般に知られていません。さらにそのうえ、摘発が先行した場合、入管は誘導的尋問により、何と、在留希望を放棄させる文書に署名させています。しかもその強制的署名は収容初日にさせられるため、内縁の夫や妻が気付いたときは、もう退去強制令書が発付完了しており、もう終わり、手続き完了であって、既に遅く、手の施しようがないケースが増えています。「4年も交際して連れ子も交え、子どもの運動会にも出て家族としての絆を築いていたのに破滅した男性」、「2年間も一緒の時間を過ごしていながら、彼の強制送還が決定し、泣きながら『忘れます』と語った女性」・・・等々、枚挙に暇もありません。あなたにとって、彼女(彼)は何なのでしょうか。大切なのでしょうか。どうでもよい存在なのでしょうか。忘れてもいいのでしょうか。
 これを読んでいる方に忠告しておきますが、この問題に関しては、専門家の言うことを信用しない方は損をします(断言できます。)。しょせん、自分で何でもやるのは無理なのです。私たちのような専門家でもいざというときは、嫌でもプロに頼らなければならないことはあるのです。
 さて、これは人それぞれです。行政書士が人権救済手続を行えば、容易な人もおられれば、困難な人もおられます。また、局長や首席等が変われば内部的な許可基準も変更されます。ですから他の人の話を鵜呑みにしないことです。外国人で本当に甘く考えている人が多く、驚きます。不許可を告げられて、収容施設で、「日本人と結婚したのになぜ?」、と「驚いた。」という人を多数見てきました(そういう事案に限って、私たち行政書士には、さほど驚くべき事案ではなかったりします。)。入国管理局の統括のSさんが、泣いてすがった日本人妻に対し、「・・・自己責任です。」と言い残したことが耳に残っています。冷たいとも思えますが、法の適用を人情だけで行うことは不可能です。
 ただ、残念ながら、病気にかからないと医者に行かないのと同じで、自分自身が収容や不許可等に遭わないと、真剣に考えない方がほとんどです(多くが手遅れの末期状態や、陳述した虚偽に虚偽を塗り重ね、深みにはまった状態です。)。
 もっとも、入国管理局を専門とする行政書士の立場からすると、多少、ご自身でそういうご苦労を頂いたほうが、行政書士の助言の意味も理解頂けるようなところもあり、助言して感謝されるのは苦労された方が中心です。全く、苦労したことの無い場合や、入国管理局自体が初めての場合、助言をされてもピンと来ないからです。短期滞在で90日呼ぶのに、大変な苦労をする場合があることを信じられるでしょうか(査証自体を得られない。あるいは、査証を得ても、成田空港で上陸拒否される。上陸の審判では、実際には、「告知義務はありません。」などと公言する統括が実在する。)。

Q:オーバーステイではどういうトラブルがありますか?
A:噂話を信じて、強制送還される例があとを絶ちません。
下記の法務省の公式統計をご覧ください。
  違反調査 違反審査 口頭審理 異議申出 裁決 退去強制令書
発付
平成12年 51,459 52,029 8,091 7,623 7,296 44,417

このように実に毎年5万人もの方が退去強制、強制送還されているのです。
1日当たり100人以上強制送還されています。お客様だけが例外と言う保障はありません。また新聞でもご存知のように、近時は不法滞在者は徹底して、断固として摘発する方針です。たとえば、先例に反する判断が行われていますので、最新の動向を知っておかねばなりません。

Q:オーバーステイの外国人と結婚するときは何に注意すべきですか?
A:婚姻しただけでは何の解決にもならないことがポイントです。特に日本人はビザで苦労することが少ないため、ビザの意義の理解が不足しています。たとえば、日本の入管法のモデルであるアメリカの移民法やビザについて、米国のlawyerロイヤーがどういう説明をしているか、調べてみるとよいでしょう。最近は日本でもたくさん広告しています。日本も大差はありません。ビザ分野によっては米国以上に厳しいのが現実です。婚姻しながら、退去強制(強制送還)になり、外国から当事務所に人権救済を求めて電話される方も多いです。
 しかし、オーバーステイで在留を希望しながら、在留が認容されなかったのに、上特が容易に認容されることは、通常はありません。上特とは要しますに、特別に上陸を許可されることです。したがって、オーバーステイで在留を希望しながら、不許可ならば、原則としてもう後はないとみておくべきです。例外として、特段の要件が揃えば、上特もあり得ますが、その要件は流動的なのものです。
 また、場合によっては婚姻相手の外国人が「偽装婚」目的のこともあり得ます。プロポーズされても、頭を冷やして判断せねばなりません。困ったことですが、それが現実です。実際には日本人側が騙されて婚姻する「片面的偽装婚」が多数存在します。当事務所でも、在特案件を扱い、相談を受けて資料を分析した結果、相手方の真の目的を見抜き、大事に至るのを免れたことがあります。素人は騙せても、同じような外国人ばかり扱っている海千山千のプロは騙せません。
 たとえば、相手が、「専門家に相談するのはやめて欲しい。」、「私の知っている別の専門家に依頼したい。」、「外国人の友だちが紹介してくれる。」、などと、外国人側の世界だけで処理しようとした場合、怪しいと見るべきです(当事務所の過去の実例)。

Q:在留期限内に更新するのを忘れた場合、どうなりますか?
A:その方は既にオーバーステイです。特段の法的措置を講じない限り、国外退去(強制送還)することになります。これは、基本的にどの国でも同じです。なお、このような場面で、従来、就労していたとき、審査官の中には就労を続けていい、と言う審査官が存在しますが、その就労は違法です。審査官はあなたを国外退去させることを念頭に置いていることに気づかねばなりません。もし働き続ければその方は、違法行為の連鎖の術中に見事にはまり、なす術(すべ)はなくなります。

Q:外国人登録の期限と在留資格の期限は同じですか?
A:全く別物です。他国の在留制度を知っているかたが誤解することもあるようです。在留資格の期限を遵守しないと、国外退去・強制送還になります。

Q:強制送還の処分を受け、再度入国しようと試みてみたが、何度申請しても不許可になります。入国管理局に聞いてもあいまいな回答しか返ってこない。どうすればよいのですか?
A:これは最も困難な事態の一つです。一番よいのは強制送還を予防することなのであって(予防法学)、強制送還されてからのいわば事後的回復は高度な法技術を必要とします。具体的には、入国管理局当局、法務省本省、在外公館、外務省本省といった関係機関との交渉・調整が要求されます。たとえば、上陸特別許可には、一定の基準があります。
 アメリカと同様に、日本でも、このような国家機関・行政機関との代理交渉が可能なのは、国家資格試験に合格し、代理権を付与された者に限られています。なお、場合によっては裁判所へ行くことも射程に入るでしょう。当事務所では訴訟専門の弁護士と協働する体制が確立している珍しい事務所です。
 事態を悪化させないよう、やみくもに自己流の申請を行うことは避け、なるべくお早めにご相談ください。実際の事例で、結婚して4年経ってもまだ妻を日本に呼べない男性も存在します。アメリカではビザ法務は専門家に依頼するのがごく普通です。歯医者に行くような感覚です。

Q:妻の配偶者ビザの更新(or変更)が不許可になりました。何も違法なことはしていないのになぜ不許可になるのでしょうか。
A:何も違法なことをしていなくても更新や変更が不許可になるのはよくあることです。たとえば、婚姻関係の実体が空虚なものと「判断」されたときや、何らかの理由で在留が好ましくないと「判断」されたときなどです。日本人同士の婚姻とは異なり、外国人との婚姻の場合は、特殊・政策的観点からも在留の許否が審査されますので、更新手続きに着手する前に、ビザ更新上の問題点の分析だけでも受けておかれたほうがよいです。当事務所ではこのようなトラブル防止のためのビザ・在留状況分析を多く手がけており、これを「在留資格(ビザ)の健康診断」と考えております。特に最近は法改正や実務の運用上、在留資格の法定の活動と実際の在留活動とに齟齬が存する場合に厳しく強制送還処分になっておりますから十分ご注意が必要です。

Q:在留資格の変更が不許可になり、日本から退去するように言われました。もう何を言っても聞き入れてくれないのです。どうすればよいのか、これから自分がどうなるか分かりません。
A:何もしなければ、自動的に退去手続きに入り、国外退去や強制送還になります。このような事案は初期対応が重要です。一日を争う場合があります。当事務所では、依頼の電話の翌日に入国管理局当局へ担当者が駆けつけ、即日で在留可能な方向へ事態を打開した豊富な実績があります。特に今まで身分系の在留資格で在留し、離婚するというケースのかたの場合、ビザの厳しさへの認識が甘いことが多く見られます。

Q:私は日本で有罪判決を受けて退去強制、強制送還になっています。何とか日本に入国できないでしょうか。
A:このようなケースでは、その有罪判決の内容を調査し、判決記録を調べたりする等をしなければならない場合もあります。軽度の罪責や身分関係で酌量の余地がある等のときは、比較的早期に入国できることもあります。ただ、日本へ入国する理由、必要性を入国管理局の実務運用に照らして、如何に説明するか、も重要です。招聘人がビザの専門家と相談することをお勧め致します。お越しになるときは、予めご予約のうえ、当時の資料など、少しでも関係があると思われる資料は全部、ご持参下さい。

Q:行政書士に入国管理局における人権救済を依頼したところ、何とかオーバーステイで在留を特別に許可されましたが、妻を強制送還された友人からは「それは運がよかったね。」、と言われました。なぜでしょうか。
A:たとえば、オーバーステイの場合、行政書士が人権救済法務を行いますが(東京入国管理局の場合、毎日10人くらいの行政書士が同伴で入国管理局まで行きます。)、その重要な手続きの一つに、入国管理局へ行くという作業があります。ところが、入国管理局まで来れただけでも、いくつもの「偶然」を経てきていたのです。入国管理局に来るまでに至る前に(つまり「自首」する前に)捕まるカップルの、いかに多いことか。そういう「たまたま捕まらなかっただけ」だということに気付いているカップルはどれくらいいるでしょうか。そのご友人は自分の妻が強制送還されたという現実の経験に基づいて「運がよかったね。」と指摘されたのだと思われます。よく、新聞の過去の記事をデータベースで検索し、入国管理局関係の摘発の記事をご覧下さい。新聞等に載るのは、摘発のうち、本当にごく一部だけです。

Q:妻が妻の友人の友人から聞いた話ですが、命題(1)「退去後、1年の間、夫婦間で夫側がY回以上、妻に会いにZ国へ行けば、1年後日本で生活できる申請ができる。」、命題(2)「だから入管で在留希望しないで帰ったほうがよい。」、命題(3)「妻の友人のお奨めのXYZ先生が帰ったほうがいいと言っているらしい。」、とのことですが、本当でしょうか。強制送還されないようにするにはどうするべきでしょうか。
A:命題(1)(2)(3)を順次検討致します。
命題(1):
 たとえば、不法入国の場合、仮に自主帰国しても、出国命令の適用はなく、上陸拒否(入国拒否)は1年間ではありません。また、上陸拒否期間を経過しても上陸の保障は無いだけではなく、結婚した場合の、入管の非公開の内部基準でも、そのような噂話にいうような意味の戻って来れる保障は全くありません。国は上陸を許可する義務はありません。ゆえに、そのような命題は、特段の事情のない限り、当てはまりません。
 他方、国外退去する類型には、自主帰国ではなく、強制送還の場合もあると考えられますから、そのような場合、上陸拒否(入国拒否)期間は1年ではありません。
命題(2):
 したがって、「だから」という接続詞の関係にはありません。また、論理の飛躍がみられ、在留希望したときに「得られる利益」、「失われる利益」、帰国希望したときに「得られる利益」、「失われる利益」のいわゆる比較衡量ができていません。
命題(3):
 「妻の友人のお奨めのXYZ先生」が何者なのか不明ですから若干場合分けします。
*ブローカー類型*
 よくエスニックメディアに載っている違法ブローカーかもしれません。たとえば、海外に拠点を置く違法ブローカーの場合、日本にいたままでは手を出しにくいので、次のような手口で帰国を誘惑します。
 まず、上記のように当事者に事実に反する情報を流し、とにかく帰国させます。場合によっては、強制送還を免れるため、密出国(=犯罪)させたりもして(この段階で夫婦の運命はもう終わっています。)、「何と親切な人たちだ。」などと勘違いさせます。
 ここでは仮に、フィリピン人だとします。次に、当事者夫妻がマニラ等にある組織のところへ行き、何とか早急に入国させて欲しいと懇願します。すると、組織は日本人だということで、日本円で**万円から***万円というフィリピンではべらぼうな金額を要求し、「出会いのきっかけを仮装して、フィリピンで会ったことにしなさい。」とか「偽名を用い、偽装旅券で別人として入国。大丈夫、ちょっと名前借りるダケヨ。」、「大丈夫。ばれないネ。」(実際には露見して人生狂わされます。)、などと指示します。あせっている夫婦は、それに乗ってしまいます(本当にそういう夫婦はいます。)。
 しかしながら、その対応はずさんで、在留資格認定証明書は不交付、あるいは、交付されても、在フィリピン日本国大使館での的確かつ執拗な突っ込みの面接で事実が露見し、あるいは、万が一、認定も在外公館での面接もクリアしても、日本の空港のベテラン入国審査官でひっかかり、強制送還され、完全にブラックリスト入りとなります。後に残るのは、偽名の載った汚れた一生残る戸籍と公正証書原本不実記載罪等を罪体とする警察の逮捕令状だけです。

*知識不足等の「先生」類型*
 遺憾ですが、一部の「先生」は本当に片手間にしか入管業務を扱わないため、入管に電話で聞いた答えをそのまま流したり、市販の書籍を流し読みして、流すような「先生」もおられるようです。
 ところが落とし穴がたくさんあります。たとえば、某「有斐閣」から出版されている、ある学者等の書いた国際結婚に関する本。有斐閣といえば、法律書では、最大手の超大手出版社、しかも相応の学者の本となれば、まさか間違ったことは書かないだろう、と思ってしまいがちです。しかし、あたかも在特の適用範囲につき誤った印象を与えるかのような記述が見られる等、学者(研究者)も入管に電話して聞いて書いただけなのでは、という部分があったりするのです。
 余談ですが、予備校本ではなく、まともに色々な基本書や文献をベースに相互参照的に勉強してきたような人であれば、学者の本に多々誤りがあることは常識(想定の範囲内)です。
 なお、「先生」の簡単な見分け方もあります。「意志」と書く人は素人です。「意思」と書く人は玄人です。

Q:妻の昔の友人が入管に収容されているときにその同室の人から聞いた話なのですが、最近、法務省の政策が変わり、偽装でない結婚の場合でも大量に強制送還させているというのは本当ですか。
A:証拠法理論からすれば、「その同室の人」の供述は、伝聞法則的に、妻A>友人B>友人Bのその知り合いC、というように、知覚→記憶→表現・叙述を幾重にも重ね、反対尋問の機会が与えられていない供述であって、類型的に信用に足りず、証拠能力がないのはいうまでもありません。伝聞法則とは、要するに、伝言ゲームや、また聞きを排除するという法律の世界の法則です。収容施設では、今まで事実無根の噂がよく流れているのを耳にしました。
 そもそも、「摘発された事案」では、今も昔も、「偽装でない結婚の場合でも大量に強制送還をさせている」のは事実であり、昨今の情勢からなおさら不法滞在者には厳しく処断する傾向なのです。私自身の経験でも、見るからにほほえましい、真実の夫婦を大量に不許可にして、奥さん等を叩き出しています。それは基本的には国籍がどうかには関わりません。

Q:現在、職場に外国人がいるのですが、その外国人の就労ビザが虚偽(あるいは不法滞在)なのです。私は個人的にその人のことを嫌いなので、告発し、強制送還してもらいたいと思っています。どこに告発すればよいでしょうか。
A:個人的にその人のことを嫌いだという動機が倫理的によいかどうかは別問題ですが、法的には違反者に対し、告発する権利はあります。基本的には入国管理局に対し、通報することになるでしょう。その結果、強制送還に至ることはあります。
 実は、このような私怨を理由とする通報もかなり多いのが実際で、これが端緒になって強制送還されるケースも多いと思われます。実際、「何とか助けてください」という相談だけではなく、「何とか強制送還できませんか」という「あの外国人を強制送還して欲しい」という人もいるのです。但し、当事務所では行政書士の倫理に反することは行っておりません。
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