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ここでは、「ありがちな回答」と「実際」という視点でまとめました。このように、入国管理局はありがちな回答と実際が乖離していることに留意が必要です。

Q:たとえば、日本と他の国の二重国籍の人は、「日本人」なのでしょうか、「外国人」なのでしょうか。

A:
[ありがちな回答]
これは、入管法の適用上は、「日本人」であって「外国人」ではありません。したがって、外国人登録をすることもありません。また、退去強制されることもありません。

[実際]

実際には、驚くべきことに、二重国籍者の場合、日本国籍を有するにも関わらず、外国人登録をし、日本で入管法の適用を受ける外国人として扱われている場合があります。これは、本人が外国国籍を有することを証明し、外国人であると申告し、他方において、二重国籍者であって、日本国籍を有することを申告しない場合、客観的には日本の「戸籍」がある場合でも、入国管理局はそれ以上の詮索をせず、そのまま外国人として扱い、上陸許可証印等で在留資格を付与する場合があるのです。
このような場合、本人は本当は「日本人」にも関わらず、「外国人」のフリをして在留し、留学生から就職し、技術の在留資格の変更申請を許可される等で、全く普通の外国人として暮らしている場合すらあります。手続的には、日本の戸籍に載っている「日本人」と外国人登録に載っている当該「外国人」との間に同一性を認識されていないのです。
入国管理局の世界では、「ニセモノの日本人」には神経を使っていて、常に疑いの目で審査しても、「日本人なのに日本人でないフリをする人」はごく稀なので(日本で外国人でいてトクをすることはあまりない。)、そういうチェックはあまりないということだと解されます。
しかし、このような法的状況は好ましくありません。何らかの不利益処分があり得ますので、できるだけ早急に入国管理局へ申告し、是正するべきでしょう。

Q:外国人が日本で結婚したり、就職したり、あるいは、観光に来たりする場合の取扱を定めた法源は何でしょうか。

A:
[ありがちな回答]
出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という場合があります。)や「同法施行規則」や「入管法第7条第1項第2号の基準を定める省令」(以下「基準省令」という場合があります。)等に既定されています。

[実際]

実際には、それらの法令だけでは入国管理局の仕事は全くできません。審査要領等のほか、非公開の内部基準が膨大にあり、内部基準等は数千ページに及びます。また、文書になっておらず、入国管理局の担当官の脳裏にのみ存在する判断基準もあります。なぜなら、入管法にせよ、施行規則にせよ、はたまた多少詳しく規定している基準省令にせよ、実際には、かなり曖昧で、裁量を認める規定にしてあるからです。たとえば、留学生のとき、入国管理局の許可を得ないでアルバイトをしていた留学生を日本の企業が採用しようとした場合、その技術等の在留資格への「変更」を許可するかどうか、といった重要な事項については、全く「法令」には規定はありません。
そもそも、あるのは、単に変更が「適当」、「相当」かどうか、だけで(入管法20条3項本文)、「適当」、「相当」の判断は、入国管理局の驚くほど広い、ほとんど自由な裁量なのです。そのため、局長等が変わる等の内部の事情により扱いが変動します。それだけではなく、入国管理局は「一枚岩」ではありません。たとえば、地方に設置してある出張所の所長審査官が許可相当の意見書を付けて、東京入国管理局本局へ送付したとします。ところが、東京入国管理局ではこれを逆転させ、不許可にすることがあります。この関係は、裁判で言えば、地方裁判所と高等裁判所の関係に類似します。

Q:外国人が日本で就職したり、起業したりするには、どのような決まりがありますか。

A:
[ありがちな回答]
入管法の別表に規定された在留資格に該当しなければ、入国も在留も許可されません。たとえば、就労には、「投資・経営」、「人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「興行」、「技能」等があります。これらは「在留資格」の名称であって、専門用語です。

[実際]

実際には、「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」や「定住者」といった在留資格は、本来は就労を主たる活動にした在留資格ではないものの、これらがあれば、むしろ就労糸の在留資格よりも広汎に就労できます。なぜなら、たとえば、「人文知識・国際業務」の在留資格を持っている人が、社長になって、起業することはできないのに対し、「日本人の配偶者等」であれば起業できるからです。「人文知識・国際業務」でも、会社を作ったリ、登記したりすることはできます。しかし、社長として就労することは「不法就労」であり、入国管理局に身柄を拘束される場合もあるのです。ここはよく勘違いされている点です。
また、実際には、資格外活勤許可を得れば、広汎に就労できます。留学生や就学生のアルバイトは良く知られています。さらに、短期滞在でも資格外活動許可を得て、アルバイトできる場合すら、難民関連等の稀な事案ですが、あります。

Q:外国人が日本で就職したり、結婚して日本で暮らす場合、どのように手続をすればよいですか。

A:
[ありがちな回答]
外国人が海外にいるときは、雇用予定の会社の社員や、結婚相手の日本人等が、地方入国管理局等で、「在留資格認定証明書交付申請」を行います。外国人が日本にいるときは、「在留資格変更許可申請」を行うことを検討します。

[実際]

実際には、外国人が海外にいるときは、在留資格認定証明書交付申請のほか、直接、在外公館に査証の申請を行う方法もあり(認定を経由せず、直接、査証申請するのがむしろ適切、相当だという事案もある。)、さらに、事情によっては、短期滞在等で日本で在留しつつ、同時に認定の申請をかける事例もあります。最近では、「在留資格認定証明書交付申請」が前面に出てくるような行政指導が多いのですが、何でもかんでも「在留資格認定証明書交付申請」を経由しなければならないという法的理由は(通常は)ありません。
そもそも、外国人が日本にいるときは、在留資格変更許可申請だけではなく、在留資格認定証明書交付申請の検討も必要な場合があるのです。これも盲点ですが、「在留資格認定証明書交付申請」は、海外だけではなく、本人が日本にいても申請できます。事案によっては、「在留資格認定証明書交付申請」を経由しないと許可が困難な場合もあるのです。

在留資格認定証明書 在留資格変更 在留資格更新 査証申請 在留特別許可
入管 ×
在外公館 × × × ×
‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

自身が国際結婚し、2万人以上の相談、20年以上の実績を有するイミグレーションコンサルタント兼行政書士。イミグレーション戦略の基盤となる渉外戸籍のマネジメント、在留資格のプログラム、来日後のライフステージに応じたサポート、永住権や国籍までの羅針盤になるようなコンサルテーションを実施。さらには、国際家族を形作ることに関わるアドバイザリー業務をコラボレーション。行政書士あさひ新日本は総合的なインバウンド・イミグレーションの真のコンサルティングサービスとしてご提案致します。

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